読んだ本の備忘録。
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「右翼と左翼はどうちがう?」 雨宮処凛 河出書房新社 2007年5月
「右翼も左翼も、結局、めざしていることはシンプルだ。 どちらもめざしているのは、誰もが幸せに生きられる社会だろう。」 河出書房新社の「14歳の世渡り術」のシリーズ。 このシリーズのコピーは「そのまま大人になるつもり?」 対象年齢は中学生以上、大人まで。 既刊は「『占い脳』でかしこく生きる」鏡リュウジ 「民族の壁どついたる!―在日コリアンとの付き合い方」井筒和幸 その後の発刊予定には辛酸なめ子とか、なんか濃い。 14歳に「世渡り」と言ってしまうかと言う気もするけれど、 まぁ、ちょうど小難しいことを考え始める時期なので、 思想とか、社会問題とかを噛み砕いたシリーズっていうのはいいのかもしれない。 いい年して中学生向けの本を読むなっていう突っ込みは無しの方向で。 右翼と左翼。 認識としては、 右翼は 黒に菊の御紋や日の丸の街宣車。靖国神社にお参りしましょう。天皇陛下万歳。あの戦争はアジアを開放に導いた。北方領土を返還せよ。米国に押し付けられた憲法の改正を。 左翼は 共産党、日教組、昔なら全共闘。学生運動。労働組合。日の丸君が代反対。弱者救済を。憲法第9条を守れ。自衛隊反対。太平洋戦争は侵略戦争だった。アジア諸国に謝罪せよ。天皇制反対。 こんなところか。 いずれにせよ、極端な人というのは迷惑なものだというのが、個人的な意見。 作者、というか、むしろ案内人といった風情の雨宮処凛は、 昔右翼で活動していて、今は左傾化している……と思っていたのだけれど、本人曰く別に左でもないよと言うことらしい。 (北朝鮮に行ったり、人間の盾になりにイラクにいっちゃったりするけど) ただ、右向きの活動も、左向きの活動もしてきたから、その立場から、それぞれの主張を聞いていこう、というスタンスで、両方の思想を紹介している。 中学生向けということで、それぞれの著名人のインタビューも言葉が平易で、わかりやすい。中学生に身近な「ネット右翼」をどうとらえるかにも言及している。 双方の主張を取り入れながら、「どちらがいい、悪い」というのでなくただ、「ここがちがう」という構成は、バランスもいいと思う。 政治に関心のないまま大人になった人にも、わかりやすい本。 しかし。 右翼にしろ左翼にしろ、あまりに極端な思想は、決して主流にはなりえない宿命にあるのだと思う。 むしろ、反主流派であることに意味がある。 今ここにはない理想を求める運動だからこそ、自分の主張が認められ、主流派になってくると、 求めていた理想と、それがかなえられてきたはずなのに何かちがう現実を前に、戸惑ってしまうのだろう。 右傾の人が、総理が終戦記念日に靖国参拝することを素直に喜べないように。 社会党が結局政権を運営しきれなかったように。 どちらにも偏ったことが無い人が、極端に走るのは難しいけれど、 一度どちらかに走った人は、その理想が敗れたとき、反対の極端に走りやすいらしい。 雨宮処凛に限らず、左から右、右から左に走った人というのは結構いる。 イラク戦争のとき一時話題になった米国のネオコンと呼ばれた人たちも、もともとリベラルな左傾の人が保守化したものだとも言うし。 政治的な思想を持つのは良いけれど、やはり、中道が一番いいよとそんな気もした。 ただ、そういう思想を元に活動している人たちがいると知っておくに越したことはない。
by yuki-hondana
| 2007-07-02 22:52
| 思想・自己啓発
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